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解体工事屋さんの一人親方へ!ケガのリスクを減らして暮らしを守る方法を紹介

 
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解体工事業の一人親方は、他の建築関係のお仕事よりもケガのリスクが高いと言えます。住宅から高層ビルまで解体工事をしますし、壊していく仕事なので崩れてくる可能性もゼロではありません。

 

また、壊した資材によってケガをすることも考えられますし、身体への影響が数年経過してから出てくる可能性もあります。

 

そこで今回は、解体工事業の一人親方へ、ケガのリスクを減らし暮らしを守る方法を紹介していきます。

 

1: 解体工事業の一人親方とは

解体工事業の一人親方とは、どういったお仕事なのか。どれくらい危険なのかをおさらいしておきたいと思います。

 

もしかすると、あなたは長年解体工事業に関わってこられているため、ご自身のリスクを軽く見ているかもしれません。ここからの内容をお読み頂き、リスクについて思い出してみてください。

 

解体工事業の一人親方とは、住宅や高層ビルなどを含む建物を解体する仕事に従事しています。

 

解体工事は基本的にこれからもなくならないはずです。というのも、新しい建物を作るとき、新しい道路を作るときなど、既にある建物を壊し解体していく必要があるからです。

 

ここで誤解が生まれやすいのが、解体工事=壊せばOK、という考え方です。しかし実際に解体工事を行うためには、すでに組み上がって完成した模型から、ひとつずつパーツを取り外し、何も無い状態にするのと同じくらい手間で慎重な作業が必要になってきます。

 

また、解体工事は建設業の中でも重労働になりやすい仕事ですし、重機が入れないような場所での作業は、人力で行うことが今でもある仕事です。

 

他の業種よりも、仕事によるケガや身体を痛める可能性が高いと言っても過言ではありません。

 

2: ケガのリスクが高い解体工事業の問題

解体工事における問題を見ていきたいと思います。あなたは、ここからお話する問題を自分事として考えておられるでしょうか。

 

「慣れているから大丈夫」と思っていないでしょうか。解体工事の事故は、ほんと少しの油断と状況の違いによって発生するものです。

 

(1)解体工事の労災事故例

■コンクリートブロック壁による労災

鉄筋コンクリートブロックで建てられた空き家を解体工事するとき、壁の部分になっていたコンクリートブロック壁を電動ハンマーで「はつり作業」。

普段なら問題なく「はつり作業」が終わるはずだったのに、このときだけは突然にコンクリート壁が倒壊。

突然のことだったため、作業員は逃げ切ることができずに下敷きに。一命は取り留めたがケガの治療と後遺症で収入が激減し生活が不安定な状態に。

このような事故が起こりやすいのも解体工事の特徴です。他にも「アスベスト」の被害を受けてしまった人もいらっしゃることでしょう。

 

こういった労災事故は、本当に身近なことなのです。そして、労災事故に遭ってしまっても、正しく準備をしていないと治療費が必要になり、治療している間の収入がなくなり、生活が大変不安定な状態に陥ります。

 

そのため、完治していない状態でも、治療費の問題と収入の問題から早期に退院をしてしまい、治療を中断したまま仕事へ復帰される方もいらっしゃるようです。

 

しかし、これはこれで収入を得られる反面、完治していないため、後遺症や障害が残ってしまうことも十分にあり得ます。すると、後遺症や障害によって仕事を続けることができなくなり、収入の不安が再びやってくることになります。

 

(2)解体工事業のデメリット

解体工事業をされている一人親方のデメリットをまとめると次のようになります。

 

  • 業務上の事故や病気が起きた場合、治療費の負担が必要になる
  • 業務上の事故や病気が起きた場合、収入が途絶える(または減る)
  • 家族の生活が安定しなくなる
  • 治療に専念できなくなる
  • 完治してない状態で仕事をして後遺症や障害が残る可能性が高くなる
  • 長期的に見ると働けなくなる可能性が出てくる

 

こうやってデメリットをまとめてみるとわかりますが、全てのデメリットの根源になっているのは、仕事をしているときに発生した事故や病気なのです。

 

では、業務上の事故や病気が起きた時、補償のある状態を用意しておけば100%とは言えなくても解決できると思いませんか?

 

3: 働けないときに生活を守る方法

解体工事業の一人親方が、万が一働けなくなったときでも生活を守るためには、次の3つの加入を真剣に検討することです。

 

(1)社会保険への加入は必須

社会保険と言ってもピンと来ない方もいらっしゃることでしょう。一人親方における社会保険とは次の2つを指しています。

 

  • 健康保険
  • 国民年金

 

健康保険に関しては、特定の組合に加入されている場合は、組合の健康保険を利用することになります。どこの組合にも加入されていない場合は、国民健康保険への加入が必要になります。

 

健康保険も国民年金も「義務」ですから、加入していない方はいらっしゃらないかと思います。しかし、一人親方の中には後回しにしてしまい、未加入のまま数年過ごしている方もゼロではありません。

 

まずは、現場でケガをした場合の治療費や、現場でのケガが原因で後遺症や障害が残った場合の補償を考えて加入するようにしておきましょう。

 

(2)労災保険への加入を検討

社会保険の次に大切なのが「労災保険」への加入です。一人親方の場合は「労災保険特別加入」という、建設関係の一人親方のためだけに特別に用意されている労災保険があります。

 

この労災保険は「義務」ではありません。そのため労災保険そのものは「未加入」でも問題はありません。

 

ただし、労災保険に加入していないと、現場でケガをしたときの治療費は親方が負担することになります。しかし、労災保険に加入していると治療費の負担は必要なくなります。

 

また、現場でのケガや病気が原因で後遺症や障害が残った場合も、補償制度が用意されています。

 

さらに、一人親方にとってもっともメリットなのが、現場でのケガや病気が原因で働けない期間の収入保障が用意されていることです。

 

そのため、親方は完治していないのに無理をして働きに出る必要はありません。医師から完治を言われるまで、ゆっくりじっくりと治療に専念できます。そして、治療に専念している間の収入保障もありますので、不安定な生活の状況になることを防げます。

 

親方にとっても、家族にとっても安心できる状態です。

 

(3)民間保険への加入はおすすめ

もうすこし補償を手厚くしておきたい親方には、民間保険への加入をおすすめします。

 

収入保障の保険もありますので、親方の負担になりにくいプランを保険会社と相談して加入してください。

 

4: まとめ

今回の内容をお読み頂くことで、解体工事業をされている一人親方には、毎日ご自身にかかっているデメリットを再確認いただけたと思います。

 

そして、デメリットによる保障の必要性もご理解いただけたのではないかと思います。

 

  • 国民年金
  • 健康保険
  • 労災保険特別加入

 

何をおいても、この3つの加入を確認し、未加入なら迷っている暇はありません。すぐ加入へ向けて行動してください。

 

というのも、これらへの加入は誰のためでもありません。親方のため、親方のご家族のためだからです。

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